2024年9月13日(金)に、「大学生ワークシェアで企業コンサルティング」の成果発表会を開催しました。

大学キャンパスのない富士市で、大学生等が集まり、学び、活動することができる”架空の大学のような場所”を作りたいという思いからこの事業が始まりました。今年度で第2回目となる開催です。県外の大学に通う学生等23名が、6月7~9日の合宿研修プログラムを皮切りに、約3か月にわたりオンラインミーティング等を重ね、企業の課題解決に取り組んできた成果を発表しました。

参加企業6社:ジヤトコ㈱、東洋レジン㈱、ヤザキ工業㈱、松本産業㈱、㈱キャリアドライブ、㈱石井組/順不同敬称略

参加した学生、企業担当者で記念写真。

大学生ワークシェアで企業コンサルティングとは?

市内企業が抱える課題をテーマに、大学生等の皆様に解決策を立案してもらい、本物の仕事として具体的な成果物を企業に納品するという、実際の仕事の流れを体験していただきます。ただ、1人で解決策を立案するのではなく”ワークシェア”をしながら取り組んでいただくのが1つの特徴です。ワークシェアとは、1つの仕事を分解し、チームで取り組む働き方のことで、県外各地から集まった大学生等の皆さんがそれぞれ持っているスキルや経験を持ち寄り力を合わせて仕事を進め、成果物の作成に挑戦していただきます。

≪活動スケジュール≫

6月7日~9日 合宿研修プログラム
★企業訪問、ビジネススキル研修、課題の深堀り、解決策立案、交流会
6月~9月 ワークシェア実施(成果物作成)
9月13日 成果発表会

感想

<学生>

・最初は企業様からの期待に応えられるか不安だったが、2泊3日の合宿や動画撮影のために富士市に来た際に、企業様のサポートもありよい成果物が完成して良かった。
・イベントの企画運営という学生全員が未経験なことに挑戦でき、成長を感じた。
・このような機会がなければ関わることのできなかった企業、学生と関わることができて良かった。
・解決策を提案するだけではなく、成果物が実際に企業の課題解決に貢献できているということを結果からも実感することができやりがいにつながった。

<企業>

・学生視点の切り口で、良い成果物ができた。今後の参考にしたいと思う。
・働いている中で学生と触れ合う機会がなかなかないため、貴重な経験となった。
・プログラムは終了したが、成果物の進捗についてはこれからも学生の皆さんと共有していきたい。
・企業課題の解決がテーマだったが、大学生の皆さんが取り組んだことは、富士市全体に関わるもっと大きな課題への挑戦だったのではないかと思う。

石井組チーム
キャリアドライブチーム
ジヤトコチーム
東洋レヂンチーム
松本産業チーム
ヤザキ工業チーム

講評

青山学院大学 中邨先生

参加するきっかけは就職活動の自己アピールのためだという学生も多いかと思いますが、2泊3日の合宿やその後の活動を通して、将来に役立つことを勉強できたと気持ちが変化したのではないかと思います。
合宿の最初に「学生の皆さんの強みは学生であることだ」とお話ししましたが、それが表れる発表でした。これから自分達を磨いて、社会人になっても使える強みをどんどん養い、卒業してもらえればと思います。

富士市役所 総務部 江村部長

学生の皆さんから新しい視点をいただきました。
既成概念や前例主義のある中で、EBPM(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング。証拠に基づく政策立案)を活用し、戦略的に手法を考えられていたのではないかと思います。県外学生が富士で事業に取り組み、富士市のことを好きになってもらえたのではないでしょうか。学生、企業、そして行政と、三方よしの素晴らしい取り組みだと思います。